大富豪・大貧民

 所によって、いろいろと呼び名が変わるこのトランプゲーム。地方ルールやハウスルールが、とんでもなく多い事で有名である。しかし、基本のルールはとてもシンプルなのだ。

 トランプは、ジョーカーを含まない52枚を使用する。これを参加者に均等に配る。最近はジョーカーを使うルールの方が一般的になりつつあるが、私は「ババ抜き」以外のトランプゲームにジョーカーを混ぜるのは、どうも好きではない。だから下記の「ひょうすべルール」でも、ジョーカーは使わないことになっている。

 順番に手札から場にカードを出していく。このとき、前のカードよりも強いカードを出さなくてはいけない。カードを出せない、または出したくないときには「パス」をする。

 カードは2が一番強く、以下A・K・Q・J・10・・・と続き、3が一番弱い。スペードやハートなどのマークは、カードの強さに全く関係しない。

 自分から始めるときに、同じ数なら、2枚組、3枚組、4枚組で出すことが出来る。2枚組で始まったら、2枚組しか出すことが出来ない。他の枚数でも同じ。

 そうやって、どんどんカードを出していき、最後に出した人以外が全てパスしたら場からカードを無くして、最後のカードを出した人から新たにカードを出していく。これを繰り返して、最初に手札が全てなくなった(あがった)人が大富豪になる。以下、あがった順番に富豪、平民、貧民、大貧民となる(5人の場合)。人数が多い場合は、平民の数が増える。

 順番が決まったら場所を移動して、次のゲームからは大貧民→貧民→平民→富豪→大富豪の順番で開始するのだが、ゲーム開始前にカードの交換がある。まず、大貧民が自分の持っている一番強いカードを2枚大富豪に渡す。そして大富豪は、いらないカード(一番弱いカードではない。)を2枚大貧民に渡す。同じように、富豪と貧民は1枚カードを交換する。平民は交換無し。このルールのために、大貧民はなかなか勝つことができないのである。

 これだと、大貧民があまりにもかわいそうだ。だから、大貧民に有利になるようなルールがくっついていったのだろう。「ひょうすべルール」では、そのうち以下のルールを採用している。あまり存在に意味のないようなルール(最後に2(革命で逆転している時は3)であがったらいけないというルールなどは、存在自体が大馬鹿である。)は採用していない。ジョーカーを使わないのは、上に書いたとおり。

 大富豪は、1位になれなかったら必ず大貧民に落ちる。つまり、大富豪を続けるか大貧民になるかしかないのである。「都落ち」とよばれるルールである。

 自分から始めるときに、同じマークで、3枚以上数字が連続しているものがあれば、まとめて出すことが出来る。3枚連続で始まったら、3枚連続のものしか出すことが出来ない。他の枚数でも同じ。「3・4・5」が場に出ている場合は、「4・5・6」以上が出せる。これを基本ルールだと思っている人が多いようだが、実は最初のルールには存在していなかった(はず)。

 4枚組のカードが場に出たら、必ず革命になる。革命が起きると、数字の強さが逆転する。つまり、2が一番弱くなり、3が一番強くなる。数字の強さは、4枚組が場に出るたびに逆転する。たとえば、6が4枚で革命が起こった場合、5か4か3が4枚あれば、場に出して即座に元に戻すこともできる。別に、即座に戻さなくてもいいのだが(即座に戻さないといけない、というルールは採用していない)。しばらく様子を見た方がいいこともあるし。もちろん、元に戻したのをさらに逆転させることもできる。この「革命」も最初のルールには存在してなかったと思う。

 以上が「ひょうすべルール」である。このほかにもいろいろなルールがあるが、大富豪のルールはこのくらいが一番おもしろいのではないか。あまりごちゃごちゃとルールをつけ加えても、かえってつまらなくなると思うのだが。
 たくさんの地方ルールやハウスルールを知っているからといって、別に偉いというわけでもないし(偉いと勘違いしてる人は、自分が知っている地方ルールやハウスルールを、とにかく全部つけ加えたがるんだよねえ(さらに度が進むと、妙なルールを自分で作り始める))。

 それに、もともとこのゲームは、大貧民が圧倒的に不利な状況から少しずつはい上がっていって、ついには大富豪になるという過程を楽しむゲームであるはずだ。大貧民が簡単に勝てるようじゃ、本来のおもしろさが無くなってしまうと思うのだがどうだろう。大貧民が革命なしで大富豪になったりすると、大いばりできるのだ。実際、姉の子供達とやった時には、大いばりされてしまった(した方では無かった)。
 しかし、小学校低学年ぐらいの子供だと、大貧民になったら勝てないと言って泣いて、ゲームをやめてしまうのだよねえ。小さな子供とやる時には、「ひょうすべルール」はやめた方がいいかもしれない。
 あと、自分の実力ではシンプルなルールだと勝てないので、自分が有利になるようなルールを付け加えたがる人も「ひょうすべルール」は無理だろうな。

 なお、上記のルールは基本的な大貧民・大富豪のルール+αなので私に著作権はない。よって、こんなルールがあるよと紹介することについては全く制限しない。ただ、「ひょうすべルール」という言葉を使用した場合は、オリジナルがここにあることを明記して、必ずリンクをはること。

「どうでもいい話」に戻る 戻る



楽天市場ジャンル一覧+検索
たわごと
なつゲー猫写真
「うちわのお部屋」トップへ

ひょうすべ教のシンボルマーク